なんか、この記事を書いてから3年経つけど、それなりにアクセスがあるので情報更新。
注意事項
v6プラス(MAP-E)環境は、Nintendo SwitchおよびWiiUにおいてスプラトゥーンなどの対戦ゲームに参加できないNATタイプC認識となりました。うちの場合、ゲーム機用に別途IPv4 PPPoE接続&別WiFiルータ環境を作成することになりました。
基礎知識
雑な解説をすると、2020年1月現在、フレッツ光ネクスト/ひかりコラボモデル(Bフレッツは不可のはず)を利用している人がIPv6網を使ってIPv4にアクセスするための仕組みを「IPoE」と表現し、それを実現するものとして「v6プラス」と「DS-Lite」の2種類がある。(注:これ正確な記述ではなく現実のマーケティング情勢にあわせた表現)
「うちではIPoEを提供してます!」といっている場合にどちらを使っているかは詳細を見ないと分からない。
「v6プラス」はJPNE社が提供するサービスの名前で、内部的にはMAP-Eという仕組みが使われている。2020年1月現在だとv6プラスの場合は「v6プラス」と書いてある事例がほとんど。
「MAP-E」を使っているけど、JPNE社のサービスは使わないのでv6プラスという表記を使っていない場合もある。
「DS-Lite」はv6プラスで言うところのMAP-Eにあたる仕組みの名称。インターネットマルチフィード社が提供する「transix(トランジックス) IPv4接続」を使用している。
IIJmioによるDS-Liteの説明「DS-Liteについて」
JPNEによる「v6プラスサービス概要(+MAP-E説明)」
v6プラス/MAP-Eの解説書「徹底解説 v6プラス」(PDF版無料/書籍版1500円+税)
また、上記の徹底解説v6プラス著者によるIPv6全体に対しての解説「プロフェッショナルIPv6」(無償版PDF/書籍版5000円+税)というのもある。
また、DS-Lite/MAP-E共に固定IPv4アドレス払い出しには対応できない。その場合、 RFC2473: Generic Packet Tunneling in IPv6 Specification による IPv4 over IPv6技術 / IPIP方式を提供しているところを探す必要がある。
インターネットマルチフィード社ではDS-Lite以外にもtransix IPv4接続(固定IP)という形でサービスを提供している。
プロバイダ情報
いまは対応しているところが大半なので以前からあるところについてだけ書いておきます。
・IIJmioひかり IPoEオプション
ひかりコラボモデルのIIJmioひかり契約に対するオプション。
有料オプションだったものが2020/01/16から無料提供に変更。
DS-Lite接続
・IIJmio FiberAccess/NFサービス
通常のプロバイダ契約としてのもの、月2000円(税抜?)。
フレッツ 光ネクスト/フレッツ 光ライトで利用可能。
IIJmioひかり以外のIIJmio契約で使おうとすると、こちらを使う必要がある。
IPv4 PPPoE/IPv6 PPPoE/DS-Liteが利用可能
・Biglobe IPv6接続(IPoE方式)
無料の「IPv6オプション」を契約するとMAP-Eが使えるようになるようだ。
フレッツ光 ネクスト/ひかりコラボモデルで利用可能(対象コースにBフレッツはあるがこれは契約種別の話で、使える対象回線の方にはBフレッツが無い)
初期はv6プラス対応だったようだが、現在はJPNE提供ではない別の何かを使っているようだ。どちらになるかは契約時期によるのか?
・@nifty IPv6サービス
無料オプション。
フレッツ光ネクストで利用可能。
v6プラス/MAP-E
・GMOとくとくBB フレッツ光対応v6プラス
IPv6によるグローバルアドレスが標準で利用できる契約、月991円(税抜)
Wi-Fiルーターレンタルサービスとのセット料金。
フレッツ光ネクスト/フレッツ光ライトで利用可能
v6プラス/MAP-E
・So-net光プラス v6プラス
無料オプション。
フレッツ光ネクストで利用可能。
v6プラス/MAP-E
・ASAHIネット v6コネクト サービス / IPv6接続機能案内
「IPv4 over IPv6 接続(DS-Lite)」と「IPv4 over IPv6 接続(固定IP)」の2種類がある。
後者の固定IPは「IPIP方式によるIPv4 over IPv6接続機能( RFC2473: Generic Packet Tunneling in IPv6 Specification )」によるものとのこと。
ルータ情報
2017年当時は珍しかったルータも、いまではいろいろ対応しています。
・JPNEによるMAP-E対応のルータ情報一覧
@nifty 「v6プラス」対応ブロードバンドルーター
・インターネットマルチフィード社によるDS-Lite対応ルータ一覧
・BIGLOBEによるMAP-E対応のIPv6サービス対応動作確認機種
・インターネットマルチフィード社によるIPIP対応ルータ一覧
この方式に対応した家庭向けルータは2020年1月現在無い
DS-LiteもMAP-EもLinux/OpenWRTで作ることはできる。しかし、MAP-Eの方は難点がいくつかあるのでお薦めしない。
ここより下は2017年2月時点での記述を記録のため残しておきます。
IPv4によるPPPoE接続が遅い。
DS-Liteを使うと改善される場合があるらしいが、特定のところしかサポートしていない。
どういうところがあるのか確認してみた。
なお、「IPv6によるグローバルアドレスが利用できるようになる」だけのオプションが「v6プラス」で、DS-LiteやMAP-EはIPv6のグローバルアドレスが使えるようになったあとで利用できる、さらに追加の機能となる。
IPoEだけの場合は、IPv6での通信は早くなるけれど、IPv4への変換はボトルネックが残ると思われる
プロバイダ情報
・IIJmioひかり IPoEオプション
ひかりコラボモデルのIIJmioひかり契約に対する専用オプション、月800円。
なお、IIJmioひかりにはIPv6のグローバルアドレスが標準でついてくる。
一番資料が豊富。でも、初心者には厳しい。
DS-Lite接続
・IIJmio FiberAccess/NF
通常のプロバイダ契約としてのもの、月2160円。
フレッツ 光ネクスト/フレッツ 光ライトで利用可能。
IIJmioひかり以外のIIJmio契約で使おうとすると、こちらを使う必要がある。
IPv4 PPPoE/IPv6 PPPoE/DS-Liteが利用可能
・Biglobe フレッツ光 IPv6接続
通常のプロバイダ契約に付け加える追加のオプション、月800円。
Wi-Fiルーターレンタルサービスとのセット料金。
なぜか通常のインターネット契約案内ページには案内が存在しないという隠しメニュー。
Biglobe契約者に送られてくるひかりコラボモデルのビッグローブ光勧誘DM内に、ネットを高速化するための無料オプションとして紹介されてたりする。
フレッツ光/(ひかりコラボモデル)ビッグローブ光/(ひかりコラボモデル)ドコモ光で利用可能。
最初はバッファローのDS-Lite対応無線ルータとセットだったのだが、2017/02/10に確認したらNECのMAP-E対応無線ルータに代替わりしていた。
おそらく、契約的にはPPPoE/MAP-Eの双方が利用可能なのではないかと思われる。
・@Nifty v6プラス
通常のプロバイダ契約に付け加えるIPv6によるグローバルアドレスが利用できるようになる無料オプション。
フレッツ光/(ひかりコラボモデル)@nifty光/(ひかりコラボモデル)@nifty with ドコモ光などで利用可能。
IPv6 IPoEが利用可能
・GMOBB v6プラス
IPv6によるグローバルアドレスが標準で利用できる契約、月991円
Wi-Fiルーターレンタルサービスとのセット料金。
フレッツ光ネクスト/フレッツ光ライトで利用可能
IPv6 IPoEが利用可能
・So-net IPoE接続
So-netサポートデスクに電話で利用希望を出すと使える様になる隠しオプション。
フレッツ光/(ひかりコラボモデル)So-net光コラボレーション/(ひかりコラボモデル)So-net for ドコモ光などで利用可能
IPv6 IPoEが利用可能
ということになっているのですが、実はサポート対象外ながらDS-Liteも使えるようです
ルータ情報
・バッファロー IPv6接続動作確認済みサービス/機器一覧
2017/02/10時点では以下の5機種がDS-Lite/MAP-Eに対応している。
WXR-1750DHP
WXR-1900DHP
WXR-1900DHP2
WXR-2533DHP
WXR-2533DHP2
GMOBBのレンタルはWXR-1750DHPっぽい?
・AtermWG1800HP2 / AtermWG1800HP
「IPv6トンネル対応アダプタ機能」というのが関係してるっぽいが、詳細の説明がないので、正直よく分からない・・・
Biglobeでレンタルされる機器はコレ。